土地選び方 ~旗竿地でも快適に暮らせる住まいのつくり方~

2021年6月16日

隣家との距離が近く、日当たりや風通し、プライバシーの確保が難しくなりがちな旗竿地。旗竿地でも快適に暮らせる住まいを実現することはできるのでしょうか? 旗竿とは道路に面していない袋地から、旗竿状の敷地がつけられている土地のことです。

その珍しい形から、ほかの土地よりも安く購入できることの多い旗竿地ですが、「日当たりや風通しが悪い」「プライバシーが心配」などのネガティブなイメージを持たれがちでもあります。

旗竿地の“竿”にあたる細長い敷地。ほとんどの場合が通路としてしか利用できず、庭や駐車場に活用するのも難しいことから、デメリットに感じる人も多いかもしれません。道路に接する範囲が少ないため、通行人からのプライバシーを確保しやすくなります。

また、道路から距離があるため、騒音・排気ガスの問題が比較的少なくなるのも利点の1つです。

また小さなお子様のいるお宅では、玄関から道路までの距離の長さが、自転車や自動車との衝突を防ぐのに役立つなど、安全性も高まります。

家のプランニングに際しては、隣地に囲まれていますので、接近している隣家や周辺環境をよく観察し、相互にプライバシーを守れる開口部の開け方、部屋のレイアウトを検討する事が必要です。

プライバシーを確保しながら確実に光を取り入れる方法としては、敷地内に中庭をつくり、そこに大きな窓を取り付ける事が考えられます。

間取りを個室の集まりで考えすぎると、どうしても閉鎖的な住まいになってしまうので、生活のゾーンを整理して、仕切る必要がある場所にのみ壁を設けたり、開閉可能な建具で仕切れば、解放感のある気持ちのいい空間ををつくることができます。

弊社施工例の中にも、変形敷地をいかした家づくりの事例が複数あります。

定期的に開催している「家づくり図書室」では、このような事例を踏まえながら家づくりセミナーを開催、プランニングサービスも行っています。